高校生になると、年に数回模擬試験が実施され、全国での自分の客観的位置がわかります。
その結果、だんだん自分の受験大学が決まっていくので、模擬試験での好成績は、大学受験において非常に大切です。
長文問題の配点が大きい関係から、英語と言えば、まず長文問題が頭に浮かぶと思います。
模擬試験でも、普段学習している教科書や問題集の長文、高校生はいったい何%理解しているでしょうか。
生徒さんにアンケートを取りますと、50、60くらいから良くて80%までの答えがほとんどです。
60%~80%という風に考えてみます。
この理解度を数学で考えてみますと、「この数学の問題は80%理解できた」という状態で、先に行くことはありません。
60%ではなおさらありえないことで、再度解説を求めるはずです。
しかし、英語の場合は、外国語ということもあってか、60%でも80%でも先に進んでしまいますし、それを、「ちょっと待って下さい!」とはほとんどの高校生が言わない、言えないのです。
高校生担当の英語の講師を始めて、このことに気が付きました。これでは伸びるはずがないとも思っていました。
ところが、学校でも塾でも、予定というものがあります。カリキュラム、計画です。
その予定、計画、カリキュラムを「消化する」ことが優先され、「理解する」ことがどこかに置き忘れられたままになっていると感じていました。「理解」を優先してスピードを落とせば、予定が消化できず、講師として困った状況になります。
しかし、理解を後回しにすることは、私にはできませんでした。
講師を始めて、数年しか経っていない、まだまだの時代に、全国的に高名なある英語の先生と同じ職場でお仕事をさせていただきました。
担当する授業の曜日が違いましたので、直接お会いしたのは、懇親会のただ一回です。
ご挨拶をして、自己紹介させていただくと、なぜかはわかりませんが、「ちょっと座って話しませんか。」とおっしゃっていただき、話が始まり、どんどんノウハウを惜しげもなく教えていただきました。
そのノウハウの中に、「英語の成績を上げるために必要なのは、長文問題の数ではなくて質なのだ」という話がありました。
具体的数値を交えて、かなり詳細に教えていただきました。
今思い出しても、なぜあそこまで詳しくノウハウを教えていただけたのかわかりませんが、感謝の気持ちでいっぱいです。
その後、「自分の感じていたことは間違っていなかった」「数より理解などの質を優先させるべき」との確信を得て、試行錯誤を重ねて、現在の場所まで来ることができました。幸いに生徒さんたちの成績は上昇し始め、大手出版社様の全国模試で英語の偏差値は80を超え、全国での英語の順位も100位以内に入るなど、どんどん上昇が始まりました。
同時に、生徒さんが合格する大学の偏差値もどんどん高くなっていきました。
このメソッドを基にして、さらに改良改善を重ねていけば、生徒さんたちの英語の成績を大きく伸ばすことができる。
そう確信したのも、その時期です。
カリキュラムに合わせた授業ではなく、生徒さんの理解、定着を基礎基盤にして、理解度80%ではなく、限りなく100%に近づけるbesメソッドが生まれたのです。
近年は、中学1年生から開講していますが、各学校でトップ10がどんどん出て、合格する大学も国公立私立医学部はじめ、数多くの難関大学に合格するようになりました。
もし自分の英語の成績を大きく上昇させたい、難関大学に合格したい。そのためなら真剣に頑張れると思える生徒さんであれば、どの生徒さんにも扉を開いて暖かくお迎えしたいと思って日々授業をしています。
参考になりましたら幸いです。