あるクラスの授業で、
“I’m going to take that tiger outside for a ride”
をどう解釈しますか?と質問をしました。
おそらく、多くの生徒さんが、
「私はこれからあの虎を外へと連れ出してゆくんだ」
「私は虎に乗るために、あの虎を連れ出すつもりだ」
などといった訳をするのだと思います。
一生懸命に考えて書いてくれたと思うのですが、
冷静に考えてみる必要があります。
虎を本当にどこかから(おそらく檻から)連れ出す人はいるのでしょうか?
上記のように訳した方は、辞書に出てきた単語の訳を当てはめることはしましたが、解釈はしていないように感じます。
生徒さんにもそうお伝えしました。
どう考えても、虎を物理的に外へ連れ出す人はいません。
ここで一度立ち止まりましょう。
そして、考えましょう。
そうすると、これは、何かの比喩かな?と気が付くわけです。
その上で辞書を丁寧に引けば、ヒントはあるのです。
英文解釈をするヒントは辞書の中にありますから、それを手掛かりに
本当の「英文解釈」を試みるべきです。
こういう「訳」をして、何の疑問も持たずに解答欄に記入して失点している人は、思っている以上に多いと思います。
機械的に辞書に書いてある訳を当てはめるだけの作業を「訳」と呼ぶならば、
我々がしなければならないことは、「訳」ではなく、「解釈」です。
いつもではありませんが、こういう素材を使って、勉強することもあります。
今回は、この素材で、「訳」と「解釈」の違いを説明しました。
授業に参加した生徒さんは、おそらく、「訳」と「解釈」の違いをしっかり理解してくれたと思います。