共通テストが終わりました。
英語に関しては、例年通りで難易度もそこまで大きな変化はありませんでした。
結果を出しやすかったと思います。
一方、数学などでは大きな波乱がありました。
平均点があれだけ低いと、数学が終わった瞬間、悲観的になった受験生も多いと思います。
そんな中でも、何とか最後まで集中して総合で80%の得点が取れれば、東京大学の予想ボーダーライン近くに達したことになります。
数学が終わった瞬間に、大きく動揺してペースを乱し、最後まで集中することも難しく結果を出せなかった生徒さんと、数学のことは一旦忘れて気持ちを切り替えて、最後の科目まで可能な限り集中して何とか結果を出すことができた生徒さんとがいたと思います。
第三者的な立場であれば、当然、後者になるべきだろう。後者でありたい。
誰もがそう思うと思います。しかし、『思うのとできるのは違う』のです。
数学を終えた時点で、自分が全く自分が思ったような力が発揮できなかった場合、周囲の友人たちの情報は入るかもしれませんが、受験生全体の平均点が大きく下がっているという事実を知ることはできません。したがって、自分だけが失敗したと思いがちです。
どうすれば、こういう事態を防ぐことができるでしょうか。
それは、受験指導をしているプロが、数年に一回は必ず傾向の変化があり、受験生は動揺するのだという事実を事前に伝えておくこと。
そして、自分が思ったようにできなかった時に、『あれだけ勉強頑張ってできなかったのだから、これが先生の言ってた傾向の変化だ』と思えるようになっておくことです。
もう一つは、気持ちの切り替えです。
最後まで数学などの不調を引きずり、その気持ちが他の科目にまで影響してしまうと、総合得点にも影響します。
そういった事態にならないようにするために、まずは、『気持ちを切り替えることがとても大切』だと普段から認識していかなくてはなりません。また、本番までに受験する模擬試験で、本番と同様の緊張感で何度もシュミレーションしておかなくてはなりません。
その2つを、学校や予備校、塾で誰かが前もって言っておかないと、高校生は大学受験が初めてな訳ですから、対処はかなり難しいと思います。学力を伸ばすことはもちろん大切です。
しかし、伸ばした学力を本番でどれだけ発揮できるかも非常に大切です。
そのことを意識して日々の授業に取り組み始めてから、大学受験英語besでは、大きな傾向の変更にも大崩れしなくなりました。
心の準備ですとか、メンタルと言われる領域ですが、個人的にはもっともっと重視されるべきだと思います。
また、このメンタルの部分は、普段の授業を受講する時の吸収力にも大きく影響しています。
このメンタルの部分、言い方を変えますと、コップが上を向いているか下を向いているか、は、生徒さんの成績に大きく影響しています。
大学入試本番で最大限に実力を発揮するには、
大学入試本番では、さまざまな想定外があるので、落ち着いて、動揺せずに自分のベストを発揮することに集中すること。
思うようにできなかった科目のことは一旦忘れて、気持ちを切り替えて、次の科目に集中できる準備を整えておくこと。
つまり学力を伸ばすことだけに集中して視野を狭くするのではなく、伸ばした学力をしっかり発揮するためのメンタルの部分にも視野を広げるべきだと思います。そういった取り組みがこれからも非常に大切だと思います。