先日、本棚を整理していました。
久しぶりに、ある本を手に取りました。
もうかなり昔のことです。
当時はTOEICでそれなりの点数を取ろうと考え、自分なりに勉強したり、いろいろな情報を探したりしていました。
ネットでいろいろ検索している時に、ある方のホームページにたどり着きました。
よくあるTOEICの勉強方法とは全く違うことが書かれていました。
最初に見た時には、すぐに通り過ぎました。
しかし、いろいろと情報を探し求め続けて、最終的にそのホームページにまた戻ってきました。
そのホームページでは、よくあるTOEICの勉強方法や単語集はよろしくない、遠回りだと述べ、TOEICで高得点を取るにはこういう単語集を使うべきだと、ある一冊の全く無名の単語集を強く勧め、これで上位2~3%は楽勝だと書かれてありました。
怪しいです。どう考えても怪しいです。
しかし、その時点で、講師の仕事を始めて何年かは経っていましたので、この方の主張されることが、全く的外れではないこともなんとなく感じてはいました。
散々迷ったり、他の情報を探したりしましたが、このホームページの方のおっしゃる、外見からはどう見ても上がりそうには見えない、あまり格好良くない表紙の単語集を購入しました。購入したからには、隅から隅まで何度も繰り返しました。
読み始めてすぐにわかりました。この本は当たりだ。この本は大正解だ。
説明するのは難しいのですが、TOEICという『テスト』で点数を取るためのエッセンスが凝縮されている、高得点を取るために必要なことが、必要なことだけが詰まっている。そう実感しました。
TOEICでそれなりの点数を取れたのは、それから間もなくのことでした。
その単語集は、現在絶版です。
また、そのホームページも現在は存在しません。
一生懸命に真剣に情報を求めた結果、たどりついた貴重な情報でした。
決定的な差を生んだと思います。
常識的な、ベストセラーの本や単語集を使ったら、こんなに早く高得点が出たかどうかはわかりません。
情報という名前がついたものは、世の中に無数に存在しますが、本当に役に立つ、本当に有益な情報は非常に少ないと実感しました。
この仕事を長年しておりますが、大学受験の世界でも同じことが言えると思います。
誰でも手に入れられる情報は、本当に有益かどうかは確認する必要があると思います。
また、逆説的ですが、誰でも手に入れられる情報の中にも、もちろん非常に有益な情報があると思います。
その場合、その情報をきちんと活用できているのか、その情報をしっかり吸収しているのかどうかも大きな差を生むと思います。
久しぶりに単語集を手に取って、そんなことを考えました。